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断崖・・・3

『チェギョン!動くな!!じっとしていろ・・・なんて馬鹿な事を』


チェギョンという女性はその男の傍に立って男の体を辛うじて押しとどめている武将に向かって言った。
『私はあなたを絶対許さない。王子様をよくも・・・・よくも殺したな!!』
武将は黙って佇んでいる。

『太子様、貴方が命令したのですね?』
『・・・違う!チェギョン!!』

『貴方にお会いさえしなければ・・・・・こんな事にはならなかった。お恨み申し上げます。貴方を深く愛してしまった私は地獄に堕ちましょう。』

女性は胸に腕を組んで目を閉じ、そのまま後ろ向きで地の底を目指して倒れていく。

『太子様!!いけません!!!!』
太子と呼ばれた男は武将の制止を振り切って彼女の後を追った。



『ウマレカワッテモ、アナタノソバニ・・・』


















London,
Apartment/Castle town house


「Wake up early!!」
「Let me sleep・・・・」

柔らかな金色の髪を一束掴んで口元へ運ぶとそこへキスをしながらベットへ再び潜り込む。

「Shin !! Wake up, you are going to miss your fright !」
「Sara ! Don’t bother me!!」

スラリと伸びた肢体を持て余し気味に、サラと言う女性から絡めた足を外すと、ゆっくり起き上がってベットの端に座り込んだ。
もう昼も過ぎたのであろう。窓に引かれた分厚いカーテンの隙間から明るい日差しが光の筋となって、自分の素足に溢れている。
窓の直ぐ下の通りには車や人々のざわめきが聞こえていた。

一週間前から何度となく催促の電話が掛かっては来ていた。
これ以上の留学は認めない、今月中にはここを引き払って戻ってくるようにと・・・・・

「彼処は、退屈極まりない。義務と惰性で生きていく場所だ。」

裸のままシャワールームへ行き、熱い液体で肢体を呼び醒ます。




「ウマレカワッテモ、アナタノソバニ・・・」




変な夢だ。崖から墜ちていく感覚が生々しい。

「Shin !! Come on!!」
「Just a few more minutes.」

バスタオルで肢体を包み、皺一つないドレスシャツを身に纏う。銀のカフスボタンを留めて上質のスーツを羽織った。

「Good luck、Sara!!」

アパートメントの階段を降りる。

「殿下、お待ちしておりました。これよりヒースロー空港までお供致します。」
韓国大使館職員が恭しくお辞儀をする。

無表情のまま車に乗り込むと、メールの着信ランプが点滅している携帯を開いた。


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From ヒョリン

一緒の飛行機で帰ることにしたわ。
空港で待っている。
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Author:hana
韓国ドラマ【宮】をベースにした妄想話を綴っています。王道ありパラレルあり、風の吹くまま気の向くまま…

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