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禁中の敵・・・1

ソウルホテルの会議室。



「カジン殿、今回の事どうするおつもりですか?」
王族会の長老イ・ソンドクが最高長老のイ・カジンに詰め寄っていた。

イ・カジンはここ2,3年、体を壊し王族会の集まりには滅多に参加することがなかったが、最近の王族会のメンバーの中には追放になったイ・ソムルのように王室に対して邪な心を持つメンバーが増え、弱った体をおして今回は参加していたのだった。

「どうするとは?」

「今回の皇太子の釜山での出来事は忌々しきことです。王族であってましてや皇太子であるにもかかわらず、庶民を公の場で・・・・『公の場』で、ですぞ!!抱き上げて歩くなど。王族出身の皇后陛下でさえ皇帝陛下の後ろに下がって歩くというのに、何ということですか!!!」
「そうです。王室の権威の問題だ。我々は一般人、庶民と違うのだぞ。聞くところによると皇太子が抱いていたというのは元皇太子妃というではないか!」

長老のイ・ガンフが薬を飲みながら呻く。
「離婚した者を追いかけて、その上宮殿に連れてくるなど何と破廉恥な!!」

長老たちは口ぐちにシンを非難し、そんなシンにしてしまったチェギョンを『性悪女』とののしった。

「では、明日の王室との会合は皆の者はどうしたいのだ?」
イ・カジンが重々しく言う。

「勿論、皇太子殿下には早く目を覚ましてもらい、王族会の推薦する娘を妃にして、これからもなんら変わり無く我々が支えていき、国民の納得する王室になってもらう所存です。」
「イ・ソムル氏の孫娘には我々も騙されて大変遺憾だった。しかし、追放されたソムル氏の孫では後々良くないとは思っていたがな・・・」
「そうですな。ま、おかげでチェギョンとかいう娘を廃妃にできて良かったじゃないですか・・・はっはっはっ!!!」
イ・ソンドクが高笑いをした。次の妃は自分の孫娘をと思っていたからだった。

「では、明日。」
イ・カジンはそう言うと席を立った。
他のメンバーも立ち上がる。




殆どのメンバーが去ったホテルの会議室にイ・ガンフが一人残った。
おもむろに携帯を手にすると、通話のボタンを押した。

「どうした?無事着いたか?・・・・・そうか。悟られるなよ。」

通話ボタンを切ると、ポケットからビタミン剤を取り出し飲み込んだ。
「いつまでも同じことをしていては埒が開かない・・・・・」










「殿下、ようこそお越しくださいました。」
王立学校大学部学長室にシンとチェギョンはいた。

「学長、この度は無理なお願いをしてしまって申し訳ない。私も公務が多くなかなか出席出来ずにいました。チェギョンはだいぶ遅れてしまいましたが、大丈夫でしょうか?」

学長はにっこり笑うとチェギョンの手をとり言った。
「課題をこなして頂くことになりますが宜しいですか?」
「はい。」
「チェギョンさん、私、先日の釜山の出来事テレビで見ましたの。同じ女として共感しましたわ。それに殿下の素敵なこと。」
にっこり笑って学長はシンの方を見た。
このお二人ならこの古い韓国に新しい風を吹き込んでくれるに違いない・・・・・・あの事件があってからいつ大学へ戻って来てくれるのか楽しみにしていたのだから。

「では、クラスは今まで通りということで宜しいですね。今年最後の講義に間に合って良かった。」
「「はい、ありがとうございます。学長。」」

シンとチェギョンは学長室を出て溜め息をついた。
「よかったな、チェギョン。これでガンヒョン達とも一緒に勉強ができるぞ。」
「うん。シン君ありがとう。私、退学届出してしまったのに取り消しておいてくれて・・・」
シンを見上げるチェギョンの瞳が大きく開かれる。

(チェギョン・・・そんな目で見られると俺は・・・)

思わずシンはチェギョンの頬に手を掛けると唇を寄せていった。


「おほん!えへん!公衆の面前ですよ。殿下。」


聞き慣れた声がする。
チェギョンはシンを押しのけて声のする方へ駆け寄った。


「ガンヒョーン!!ホントにガンヒョンなの?」
「チェギョーン!!会いたかったぁ!」

二人はお互いに抱き合いお尻を叩きあう。
「全く親友の私に全然連絡しないってどういうことなのよ!!テレビを見て驚いちゃったわ!!あの日はもうヒスンとスニョンとで祝杯を挙げたのよ。」
「ごめんね。私・・・・・・」
「もう!いいって。それよりクラスのみんな待っているのよ。もう最後の講義だから全員揃った方がいいねって言ってたんだから。早く行こう!!!」
チェギョンとガンヒョンは手を繋ぎ、さっさと服飾デザイン科の第一教室へ行ってしまった。


あっけに取られたシンは学長室の前の廊下に一人佇む。

「シン、お待たせ。久しぶりだな。」
「ギョン!!!なんでお前がくるんだ!」
「えっ?なんだよ、折角迎えにきてやったのに。ガンヒョンから殿下も来てるから宜しくって言われたんだぞ。」



その日は一日中、何の関係もないギョンが、シンから不機嫌極まりない言葉を浴びせられているとは知る由もないチェギョンとガンヒョンだった。



「チェギョン・・・・帰ったら・・・・・覚悟しておけ。」



シンはうるさいギョンのお喋りを聞き流しながらチェギョンがいる教室の方を睨んだ。

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Author:hana
韓国ドラマ【宮】をベースにした妄想話を綴っています。王道ありパラレルあり、風の吹くまま気の向くまま…

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